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SAカレッジ22年度 コースⅠ第7回月例会は、本間経康 教授です!

2022年10月06日

人工知能の医療応用、とくに画像診断、画像誘導治療支援など

 

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SAカレッジ22年度 コースⅠ第7回月例会は、大学院 医学系研究科 保健学専攻長、医工学研究科 知能システム医工学分野、工学研究科 電気エネルギーシステム専攻、スマート・エイジング学際重点研究センター 人間福祉工学研究部門長、創生応用医学研究センター 副センター長(AI応用医学部門長)、本間 経康 教授「計算知能技術による医用機器の高性能化」です

 

講義セッションでは、最近隆盛の人工知能AIの基盤技術の1つである機械学習の医療応用について説明します。特に人工神経回路網を用いた深層学習の得意分野である医用画像診断への応用、例えばアルツハイマー型認知症の画像診断例や、適応的数理モデルを用いた治療装置の知能化など、臨床応用に向けた具体例を紹介します。また、深層学習と従来の数理モデルとの相違に着目し、医療応用に際しての注意点やその対策も考察します。さらに、人工知能を製造・開発する立場や使用する立場の医療従事者だけでなく、使用される側の患者の意見など様々な立場から期待される機能や運用法など、実装に向けた最近の動向についても紹介します。

画像診断や画像解析は、業務の中でいろいろな場面に使える技術であります。本間先生は、単にパフォーマンスが高いだけではなく、人間が使うための技術を目指して研究をされています。また、大学発ベンチャーzelowaとCOVID-19感染対策の共同研究を通して、人工知能の社会実装も推進しています。

 

東北大学大学院医学系研究科附属 創生応用医学研究センター

 

  • 医学AIを臨床に役立てる実践的研究開発の推進

創生応用医学研究センターは、疾患の理解や制御を目指した部局横断型の教育研究施設として発足しました。当センターのAI応用医学部門長である本間先生は、AI応用医学研究の一大拠点となることを目指されています。(以下当センターウェブサイトでのあいさつ文)

「機械学習、とくに深層学習を用いたデータ駆動型の人工知能AIの発展に伴い、医学への応用研究が盛んとなり、問題設定によっては専門医に匹敵する高性能を達成しています。一方で、実臨床では必ずしも期待通りの性能になっていないという指摘もあり、克服すべき課題が山積しています。現在のAIの中心技術である深層学習は性能に優れる反面、結論に至る過程がブラックボックスと言われ、その根拠の説明が難しいとされ、これが、環境が変わると性能保証ができない要因の一つと考えられています。しかし、深層学習は数理モデルであり、再現性に問題はなく、解析可能という意味では本質的にブラックボックスではありません。実際、様々な解析により、その機能解釈は可能になりつつあります。本部門では、たとえばこの数理的な解釈の医学的妥当性を検証する学際的な手法等を用いて臨床で真に有用な人間中心AI構築の方法論確立に挑戦し、研究室内と実環境における機能の差異解消等に取り組み、臨床応用に向けた研究開発を推進します。」
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  • AI × 医用画像で診断も治療も新時代へ

医療コアセンターでは以下のコメントがあります。

医用画像は、診療業務において極めて重要な情報をもたらします。また、現在の人工知能(artificial intelligence: AI)の主流である深層学習は、画像処理・解析に長じており、医用画像診断分野におけるAI活用は、比較的早くから取組まれ研究としては活況を呈しています。一方で、臨床では期待されるほどの成果が上がっていないとも言われています。この問題を解決するには、様々な専門分野の方々との協同が不可欠です。当コアセンターでは、センター長が画像診断の立場から、私がAI技術の立場から参画し、関連分野の方々とともに臨床で真に有用なAI開発を進めます。AIの導入により、医療従事者が患者様に寄り添う時間を増やせるような、新時代の医療に繋げたいと考えています。」

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