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SAカレッジ22年度 コースⅠ第5回月例会は、野内 類 准教授です!

2022年08月04日

生活介入による生活力向上の研究の第一人者

 

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SAカレッジ22年度 コースⅠ第5回月例会は、加齢医学研究所 認知健康科学研究分野、野内 類 准教授「スマート・エイジング研究の実際」です本講義では、認知機能を向上させる脳トレなどの認知介入、ウォーキングなどの運動介入、食品などの摂取による栄養介入を用いた生活介入方法について紹介。また生活介入研究のホットトピックである生活介入効果の個人差や最適な生活介入方法の提案もお話いただきます。特に産学連携研究については、実施した事例より、どのような研究が社会・企業・大学側から期待されているか、産学共同で研究を進めることのメリット・デメリットについてお話があります。

 

野内先生は、認知健康科学という、認知科学と健康科学を融合させた実践的な学問を提案されています。認知的健康とは、個人や社会にとって健康で【適応的な】精神状態(認知や感情)のことであり、身体的健康や精神的健康や社会的健康に続く、新しい健康に対するコンセプトである、とのことです。2018年には文部科学省の卓越研究員に認定され、当卓越研究事業と東北大学加齢医学研究所の支援で、認知健康科学研究に関する新しい研究室をスタートされています。「どうしたら記憶成績は良くなるのか?」「なぜ落ち込んでいる時にはネガティブなことばかり考えるのか?」「脳トレは効果があるのか?」など日常的な疑問を明らかにするために、心理学・脳科学・疫学的な手法を用いて、日々研究されています。


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最近の研究発表では、脳活動をリアルタイムでフィードバックするニューロフィードバック(以下、NFB)脳トレの効果を無作為比較試験を用いて検証し、NFB脳トレは、NFBのない通常脳トレよりも認知機能を向上させる効果があることを明らかにされています。

脳活動が高い状態でのニューロフィードバック脳トレが認知機能向上に効果的! 脳活動をリアルタイムでモニタリングできるニューロフィードバック脳トレの開発


また、認知症や虚弱性疾患があっても、座りながら実施できる30分間のドラム・コミュニケーション・プログラムを開発、12週間のドラム・コミュニケーション・プログラムを実施すると認知症高齢者の認知機能と身体機能が向上することを実証されました。

みんなで輪になってドラムを叩こう! 認知症や虚弱疾患があっても楽しめるプログラムを開発

 

適応的な心の働きを調べ、認知的健康を促進する方法を開発されている先生のされている研究の一部をご紹介します。

 

さて、10代の夏休みと冬休みには、某宗派の総本山のお寺で過ごされていたという野内先生。さらに学生時代の恩師とともに東南アジアのジャングルに行く機会から、ジャングル好きになられたとのことで、クールで泰然自若とした先生の人間形成はこういった経験からなされたのかと推察いたします。そんな野内先生の月例会質疑セッション、どんなお話が出てくるか、楽しみです!

 

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