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第3期中期目標期間の業務の実績に関する評価結果で、東北大学は5項目が最高評価!

2023年03月29日

国立大学法人・大学共同利用機関法人の教育や業務運営等に関する第3期中期目標期間評価の結果

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文部科学省は、国立大学法人・大学共同利用機関法人の教育や業務運営等に関する第3期中期目標期間の評価の結果を2023年3月23日に公表。東北大学は、5項目について最高評価をいただきました。

弊社についても、「 指定国立大学法人制度を活用し、100%出資の子会社「東北大学ナレッジキャスト株式会社」を設立している。大学の卓越した研究成果や研究者の深く広範な知見を活用した「コンサルティング事業」「研修・講習事業」を展開しており、1件のコンサルティング契約の締結、事業支援カレッジには2,000万円を超える参加申込みにつなげている。」と評価をいただきました。

国立大学法人等の中期目標期間評価とは、「国立大学法人評価委員会(委員長:大橋 徹二 株式会社小松製作所取締役会長)が、国立大学法人及び大学共同利用機関法人を対象に、毎年度の業務実績評価とは別に、中期目標期間全体の業務運営の実績について調査・分析し、各法人の中期目標の達成状況を評価するものである」というものであり、今回の評価期間については「令和2年度から令和3年度にかけて実施した4年目終了時評価では、平成28年度から令和元年度までの4年間の業務の実績と令和2年度から令和3年度の業務の達成見込みについて評価を行い、今回の評価では、令和3年度までの6年間の業務の実績について評価を行った」となっています。

【対象法人】 国立大学法人:85法人、大学共同利用機関法人:4法人

 

教育研究等の質の向上について

「世界トップレベルの研究拠点を目指す高等研究機構の4領域 ①材料科学、②スピントロニクス、③未来型医療、④災害科学において、それぞれの拠点でTop1%及びTop10%論文数の目標達成に向けて成果が上がっているとともに、拠点以外の全総文献発表数やTop10%も計画を前倒して達成している。また、津波の浸水による被害推定をスーパーコンピュータを用いて行うリアルタイム津波浸水被害予測技術は、内閣府総合防災情報システム「津波浸水被害推計システム」として正式に採用され、本格運用を開始している。」との評価をいただきました。

教育に関する目標では、下記が優れた点として認められ、「中期目標を上回る成果が得られている 」という評価結果を得ました。
①ICTの活用による学習方法の提供  ②リーディングプログラム及び卓越大学院プログラムの開設  ③教員の年齢構成の適正化に向けた取組 ④博士学生・博士研究員(ポスドク)のキャリア支援  ⑤大規模なオープンキャンパスの開催

研究に関する目標では、下記が優れた点として認められ、「中期目標を上回る顕著な成果が得られている」という評価結果を得ました。
科研費採択増に向けた取組  ②高被引用度の論文の増加 ③戦略的国際共同研究ファンドの設立 ④社会的要請に応える戦略的研究の推進 ⑤材料科学高等研究所がWPIに認定 ⑥金属材料研究所の好業績

社会との連携や社会貢献及び地域を志向した教育・研究に関する目標では、下記が優れた点として認められ、「中期目標を上回る成果が得られている」と評価結果を得ました。
知財マネジメントによる研究成果の活用促進  ②災害科学分野における研究成果の躍進

災害からの復興・新生に関する目標では、下記が優れた点として認められ、「中期目標を上回る顕著な成果が得られている」と評価結果を得ました。
民間との世界初の量子暗号通信の開発  ②ジャポニカアレイの商業化 ③臨床宗教師養成プログラムの推進 ④津波被害のリアルタイム予測技術の運用開始 ⑤民間企業との新たな防災・減災技術の開発 ⑥大規模バイオバンクの構築 

その他の目標について、全体では「中期目標を上回る成果が得られている」と評価結果を得ました。

・グローバル化に関する目標で、下記が優れた点として認められました。
国際サポート体制の充実  ②外国人留学生の3,000名に拡充 ③海外留学体験学生の年間1,000名に拡大 ④国際共同大学院プログラムの充実 ⑤外国人教員増のための環境整備
・産業競争力強化法の規定による出資等に関する目標で、下記が優れた点として認められました。
事業化支援 ②投資事業 ③人材育成 ④ベンチャー創出支援 ⑤施設整備 ⑥取組成果
・附属病院に関する目標について、

「スタンフォード大学のCARE(Center for Asian Health Research and Education)と世界で初のMOU(Memorandum of Understanding)を令和元年8月に締結し、人材交流やデータ共有、医療機器医薬品における相互交流支援等において連携を進めている。また、オープンイノベーション戦略機構と東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO)が連携し、トランスレーショナル・リサーチの促進に取り組んでいる。診療面では、「個別化医療センター」を設置し、東北メディカル・メガバンク機構や医学系研究科等との連携により、希少性疾患を中心とした「個別化医療」の推進を図るとともに、国立大学病院で初めててんかん科におけるオンラインセカンドオピニオン外来を開始するなど、遠隔医療を推進している。」と評価され、下記が優れた点として認められました。
スタンフォード大学とのMOUの締結による臨床研究、教育等に係る連携の推進 ②トランスレーショナルリサーチの促進 ③遠隔医療の推進 ④個別化医療の推進 ⑤スマートホスピタル構想の推進 ⑥モバイル通訳システムの整備 


業務運営・財務内容等の状況について

「寄附金の獲得に向けて、弁護士、税理士、信託銀行等の専門家と連携して受け入れ方法の多様化を進めており、遺贈に特化した相談窓口を設けるとともに、米国NPOと契約を締結し寄附する際に米国税法上の優遇措置を受けられるよう受入窓口を整備するなど、他大学に先駆けて遺贈による寄附金や海外在住者からの寄附金受け入れ体制を強化している。また、「グローバルイノベーションキャンパスの創造」をキャッチフレーズに、新たな学問領域や新技術・新産業を創出しうる豊かな教育研究環境を整備するため、青葉山に新キャンパスの整備計画を策定し、平成30年度に全事業を完了している。青葉山新キャンパス整備に必要な用地取得・造成・インフラ整備、既存建物整備・移転等に係る費用の全てを、国費に依存せず、全て土地の売却収入により実施している。」との評価をいただきました。

業務運営の改善及び効率化に関する目標については、下記が優れた点として認められ、「中期目標を上回る顕著な成果が得られている 」という評価結果を得ました。
高等研究機構における若手研究者育成システム ②総長・プロボスト室を中核としたガバナンス改革 ③国際アドバイザリーボードの設置と施策への反映 ④リスク・コントロール・マトリクス等を活用した内部監査の実質化 ⑤多様な人事制度や業績評価を通じた優秀な人材の獲得

「東北大学ナレッジキャスト株式会社」設立 ⑦全学的な研究マネジメントによる「社会にインパクトのある研究」の推進

なお、改善すべき点として「大学院専門職学位課程における学生定員の未充足」があげられました。

財務内容の改善に関する目標については、下記が優れた点として認められ、「中期目標を上回る顕著な成果が得られている 」という評価結果を得ました。
知的財産収入の増加 「組織」対「組織」による大型産学共創の加速 ③業務のDXを活用した徹底的な業務改革による時間外労働の削減 ④学長裁量経費を活用した全大学院博士課程学生への経済的支援の拡充 ⑤アセットマネジメントセンターによる保有資産の有効活用 遺贈等を活用した基金の拡充

自己点検・評価及び当該状況に係る情報の提供に関する目標について「中期目標を達成している」という評価結果を得ました。また、その他業務運営に関する重要目標について「中期目標を上回る顕著な成果を得ている」と評価され、「自己財源による青葉山新キャンパスの整備」が特筆すべき点として、「環境保全対策や積極的なエネルギーマネジメントの推進」が優れた点として認められました。なお、改善すべき点として「研究活動における不正行為」があげられました。 

 

全体として「東北大学は、開学以来の「研究第一主義」の伝統、「門戸開放」の理念及び「実学尊重」の精神を基に、数々の教育研究の成果を挙げてきた強み・特色を発展させ、独創的な研究を基盤として高等教育を推進する総合大学として進化し続けること(世界三十傑大学)を目指している。第3期中期目標期間においては、教育目標・教育理念-「指導的人材の養成」、使命-「研究中心大学」、基本方針-「世界と地域に開かれた世界リーディング・ユニバーシティ」を高い次元で実現し、国際的な頭脳循環の拠点として世界に飛躍するとともに、東日本大震災の被災地の中心に所在する総合大学として、社会の復興・新生を先導することを基本的な目標としている。 」と評価されました。(画像・文章は文部科学省HP資料より引用)

 

国立大学法人東北大学 第3期中期目標期間に係る業務の実績に関する評価結果 (文科省:第3期中期目標期間(6年目終了時)各法人の評価結果より)