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なぜ、「昭和」がテーマだと心地よいのか?

2022年02月16日

シルバー産業新聞連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第178回

 

SNS220216-22月10日発行のシルバー産業新聞に、村田特任教授連載の第178回「半歩先の団塊・シニアビジネス」が掲載されています。(以下抜粋)

 

新元号「令和」の発表後、「平成最後の○○」といった商品・サービスがちょっとしたブームになった。だが、中高年を対象にした場合、「平成」よりも「昭和」を時代設定にしたものが圧倒的に多い。例えばNHKの朝の連続ドラマの時代設定は、戦前・戦後、高度成長期の昭和がほとんどだ。実は朝ドラを好んで観ている人の共通点は、昭和文化を「世代原体験」に持っていることだ。世代原体験とは特定の世代が20歳頃までに共通にもつ文化体験をいう。食生活、文学、音楽、映画、漫画、テレビ番組、ファッション、スポーツ、生活環境などがある。20歳頃までの体験が世代原体験になる理由は、脳の器質的な発達が20歳頃までであることに関係がある。

 

重要なのは、世代特有の嗜好性の多くが世代原体験により形成される点だ。それが齢をとってからの消費行動に影響を与えることがあり、その一つを私は「ノスタルジー消費」と呼んでいる。ノスタルジー消費は当該世代が40代になるとよく見られ、そこには心理行動学的な理由がある。

 

一般に20代から30代は進学、恋愛、就職、結婚など初めての体験が多く、夢中で取り組み、わくわく感が多い時期だ。だが40代を過ぎると生活が平板化して目新しいことが減り、以前のようなわくわくする機会は減りがちだ。この反動として刺激を求めるようになる。

 

ノスタルジー消費の特徴は「新しいもの」より「昔なじんだもの」を求める傾向が強いことだ。理由の第一は、脳の認知機能の低下により新しいことの学習がおっくうになるためだ。(後略)

 

記事全文は下記よりご覧いただけます。

シルバー産業新聞連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第178回